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エジプト学の権威 ザヒ・ハワスが来日—日本国との友好関係・絆を強調、新たな発見も続くエジプトの魅力をアピール

エジプトのピラミッドやミイラと言えば顔と名前が思い浮かぶほど有名なエジプト学の権威であるザヒ・ハワス博士が来日し、記者会見に登壇した!どのようなことを語ったの!?記事を読み進めよう!

 
ザヒ・ハワス博士来日記者会見
記者会見で新発見を語るザヒ・ハワス博士 ©︎ SAPIENS TODAY and Wingedicate, Photo by Ryohei Ryan Ebuchi
ザヒ・ハワス博士来日記者会見

左からザヒ・ハワス博士、エジプト政府観光局 アムル長官、エジプト・アラブ共和国 特命全権大使 モハメド・アブバクル閣下 ©︎ SAPIENS TODAY and Wingedicate, Photo by Ryohei Ryan Ebuchi

エジプト学の権威でエジプト考古学者/元・エジプト考古最高評議会 事務総長/初代考古大臣のDr. Zahi Hawass(ザヒ・ハワス)博士が来日し、2023年9月27日(水曜日)に東京・駐日エジプト・アラブ共和国大使館にて開催された記者会見に登壇した。

 

日本国内でも古代エジプトのピラミッドやミイラと言えば名前と顔が思い浮かぶほど有名なザヒ・ハワス博士は、最近の新発見について「ギザの大ピラミッドに新たな通路を発見しました。もしかすると、その通路の裏には、埋葬されたクフ王*1の部屋とミイラがあるのではないかと信じています。それを見つけることができれば、世界的な大きな新発見になります。クフ王の部屋の存在や装飾品が埋葬されている確率は、ピラミッドのどこかに必ずあります、それは100%と言えます(これまでの事例から言えば、回廊の下にあるというのはかなりの確率ですし、そうでなければ第2の埋葬部屋も存在します)。調査・発掘にはエジプトのほか、日本、フランスのチームも加わっています。サッカラ*2でも新たな発見があり、多くの棺とミイラが見つかりました。4300年前のものと見られています。サッカラから約200m離れたところには、4800年前のフニ*3のものも残っています」と発表。さらに2022年開業予定だったがこれまで延期されてきた大エジプト博物館の開業についても言及し「2024年3月(※大使館の見解では、2024年前半(予定))に開業することがほぼ決まっています。エジプト政府は努力していますが、隣には「太陽の船」*4を展示する予定の小さな博物館の建設を進めているほか、周辺の交通整備やインフラ整備で遅れています。隣に建設される小さな博物館には、いまから3年以内に修復・再現を完了する予定の「第二の太陽の船」も展示する予定です。大エジプト博物館の開業と同時に、私が取り組んでいるツタンカーメン*5の死因の解明についてや、ネフェルティティ*6と親族はどこに埋葬されているのか、どのような人物がいたのかなど、21世紀最大の発見の発表もできる可能性も高いです。博物館の壁には、調査・発掘に協力してくれた日本人の名前もたくさん刻まれています」と初めて明かした。また、「まだ詳細は発表できませんが、1年2ヶ月後(2025年を予定)にエジプトから日本に展覧会が来ます。ツタンカーメンよりも大事な展覧会になりますのでご期待下さい」と新たな展覧会の開催も予告し、話題は尽きない。

 

記者会見に同席したエジプト・アラブ共和国 特命全権大使のMohamed Abubakr(モハメド・アブバクル)閣下とエジプト政府観光局 長官のAmr El Kady(アムル)長官は、「私たちは、日本人の国民性、道徳感、マナーを尊敬しています。これからもエジプトと日本両国間の絆を強めていきます」と、150年以上前から続く日本国との友好関係・絆の深さを強調し、記者会見を締め括った。

記者会見に先駆け、ザヒ・ハワス博士は駒澤大学と早稲田大学で講演、カイロ大学への留学経験がある東京都知事の小池百合子知事とも会談するなど、積極的にエジプトの魅力をアピール。昨年2022年は、ツタンカーメンの墓が発見されて100年を迎えたが、まだまだ謎に包まれた古代エジプト(文明)の新発見と話題は尽きず、エジプト・アラブ共和国政府とエジプト政府観光局はこれまで以上にピラミッドとその周辺の調査発掘と、観光促進に注力していく。

*1 クフ王 古代エジプト・古王国時代第4王朝のファラオ(王) *2 サッカラ エジプトにある広大な古代埋葬地 *3 フニ 古代エジプト・古王国時代第3王朝最後のファラオ(王) *4 太陽の船 1954年・1987年にギザの大ピラミッドの付近で発見された2隻の船「クフ王第一の船」(第一の太陽の船)「クフ王第二の船」(第二の太陽の船)で、クフ王のために造られたとされる。実際に水で使用された跡も発見されている。 *5 ツタンカーメン 古代エジプト第18王朝のファラオ(王)、黄金のマスクでも有名 *6 ネフェルティティ エジプト新王国時代第18王朝のファラオ(王)アクエンアテン/アメンホテプ4世/イクナートンの正妃

 

 

Zahi Hawass博士は、記者会見中にもスマートフォンでエジプト・アラブ共和国現地の調査・発掘現場と連絡を取り合い、現場の映像や写真、状況の報告を受け、フォローアップしていた。途中、記者会見に出席した記者たちに「NOW!」と、自身のスマートフォンに送られてきた調査発掘の様子のライブ映像や、発見された棺の写真を見せてくれた。SAPIENS TODAY|サピエンストゥデイは、Zahi Hawass博士に「ザヒ博士は、日本国でもバラエティ番組やクイズ番組、ニュースにも登場して有名ですが、それを見た子どもや若者たちもエジプトに興味・関心を持ち、ザヒ博士のように考古学者になりたいと思っている子どもや若者も多くいると思います。そんな子どもや若者たちに何かメッセージをお願いします」と質問すると、「これまで何冊も英語で本を出版しています。子ども向けの漫画のような本もあります。その中にはメッセージも含まれていますので、ぜひ英語から日本語に訳していただく出版社があったら嬉しいです」と答えた。記者会見に出席したSAPIENS TODAY|サピエンストゥデイ公式アンバサダーの安西凌河さん(学生)は、「実は、オランダ留学中にエジプトに行く計画がありましたが、結局行くことができませんでした。記者会見をお聞きして、さらにエジプトに行きたくなりました!大エジプト博物館に日本人の名前が刻まれているのもすごくないですか!?今日を機に(古代)エジプトについても少しずつ勉強していきたいと思います」と感想をコメントした。

 
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