企画展『マンモス展』世界最大規模で6月開催、世界初公開ケナガマンモス＆古生物冷凍標本の初来日が決定

ケナガマンモスの鼻 冷凍標本

企画展『マンモス展』が、2019年6月7日（金曜日）より東京・日本科学未来館で開催される。

地球上に約400,000年から約10,000年前に生息していたとされるマンモスが、永久凍土から冷凍状態のまま発掘されて100年以上。マンモスに限らず太古の生物を研究する生命科学研究がもたらす科学技術の革新は、絶滅危惧種の保護や絶滅種再生の糸口にも繋がり、先端医療や食糧問題、地球環境問題など様々な分野に役立つ可能性があることから、発掘から100年以上が経ったいまでもマンモスに関する研究は続けられている。

企画展『マンモス展』は、2005年に愛知県で開催された日本国際博覧会『愛・地球博』で初公開され、大きな話題となったユカギルマンモスの冷凍標本が14年ぶりに再来日、1977年に永久凍土から完全体で発掘された仔ケナガマンモス“ディーマ”が38年ぶりに再来日し展示されるほか、2013年にロシア連邦サハ共和国で発掘され、これまで考えられていたマンモスの鼻の形状を覆すこととなったケナガマンモスの鼻の冷凍標本や、昨年2018年夏に企画展『マンモス展』のために発掘現場を訪れた調査隊が発見し、マンモスがなぜ極寒の地で生き延びることができたのかを解き明かす鍵ともなるケナガマンモスの皮膚（後脚部分）の冷凍標本、古生物学史上初めて冷凍標本の個体から液体の血液と尿が採取され、ロシア連邦の特別重要文化財に指定されている氷河期に生息していたとされる古代仔ウマ“フジ”の完全体冷凍標本が初来日し、世界で初めて公開されると同時に、最先端の生命科学でありながらも様々な議論や課題もある「マンモス復活プロジェクト」も紹介、過去・現在・未来の角度からマンモスに迫る。さらに、ロシア連邦サハ共和国の永久凍土から発見された世界初公開を含む古生物の貴重な冷凍標本も展示され、高いクオリティで世界最大規模で開催される。

最先端の生命科学とされる「マンモス復活プロジェクト」については、世界中の様々な研究機関がプロジェクトを立ち上げ、挑戦しているが、現時点でこれまでの科学技術ではマンモスを復活させるのは難しいということがわかっている。しかし、冷凍状態で発見されたマンモスなどの生物から遺伝情報やタンパク質情報を取り出すことに成功し、その情報を元に太古に起こっていた生命現象を再現できつつあり、謎に包まれていたマンモスの生態にも近づきつつある。一方で、絶滅種の復活は、発想自体は昔から存在し、映画『Jurassic Park』（邦題『ジュラシック・パーク』）シリーズや映画『Jurassic World』（邦題『ジュラシック・ワールド』）シリーズでも描かれているように、倫理的な問題や生態系への影響など、私たち人類が考えなければならない様々な課題や問題が存在しているのも事実。

マンモスや古生物の冷凍標本の展示、最先端の生命科学の紹介を通して、「生命とは何か」・・・生命科学・生物学など学問のジャンルを超えて生命と科学の未来、生命科学の在り方を考える企画展『マンモス展』となる。

企画展『マンモス展』は、2019年6月7日（金曜日）から11月4日（振替休日・月曜日）まで東京・日本科学未来館で開催される。

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