映画『To Leslie トゥ・レスリー』アンドレア・ライズボローのインタビューが到着—“私の骨の髄までレスリーが染み込んでいた”
映画『To Leslie トゥ・レスリー』の主人公を演じたアンドレア・ライズボロー女史のインタビューが到着した!どのようなことを語っているの!?記事を読み進めよう!
映画『To Leslie』(邦題『To Leslie トゥ・レスリー』)主人公 Leslie “Lee” Rowland(レスリー・“リー”・ロウランド)を演じた女優のAndrea Riseborough(アンドレア・ライズボロー)のインタビューが到着した。
アンドレア・ライズボローは、低予算と少ない日数で制作された映画『To Leslie トゥ・レスリー』と、自身の演技が高い評価を得たことについて「映画賞へのノミネートは、他の多くの映画、その中には私が出演したものもありますが、何億ドルもの宣伝費を持つ映画の喧噪を打破するための一歩として、とても役に立ちました」と注目や映画賞のノミネートが集中しがちなバジェットの大きな大作にも負けない作品になったと語り、続けて「この映画は19日間で撮影しましたが、ご存知のように、いまは現像に時間がかかりますし、フィルムで撮って現像することさえ困難です。でもそれが私たちのこだわりでした。私たちは時に1日10シーンを撮影しました。すべてのショットが1~3テイクだけです。残念ながらフィルムが多くなかったからです。でもそうしたやり方が、別の意味で幸運でした。おかげで、みんなにとって、制作過程に参加するすべてのクリエイティブにとって臨場感や緊張感、文字通りの恐怖感、切迫感が生まれました。2020年パンデミックの真っ只中、病院がいっぱいで、本当に恐ろしいほど殺伐としていた時期で、誰も撮影などをしていなかった頃でした。この作品は非常に小さく、個性的な作品であるため、そのような時期でなければおそらく資金を得ることはできなかったと思います。そのため、すべての瞬間が重要かつ貴重であり、この映画を制作したすべてのクリエーターは、常に最高の状態で仕事に取り組んでいました」と撮影の裏側も語った。
本作の主演を務めただけでなく、エグゼクティブプロデューサーを務めたことについては「この脚本には、1人の人間と一緒に時間を過ごし、恥辱のサイクルに没入できる可能性があったからです。マイケル・モリス監督がレスリーを捉えたいという気持ちが伝わってきてとてもワクワクしましたし、絶対にやりたいと思いました」と語り、製作について「この映画は全く異なる映画になりえたかもしれません。でも間違いだとは言いたくありません。全然違う映画、もっとメインストリームの映画にもなりえたかもしれませんし、その場合はきっと質が下がったでしょう。予算が増えれば、(聞かなくてはいけない)声も増える気がするからです。私たちには、自分たちのビジョンや目指したものに忠実でいられるという大きな強みがありました。制約が少なく、みんながやっていることに対して300もの意見を挟まれたりしなかったからです」と少ないバジェットだからこその強みを生かして自分たちが目指す作品づくりができたという。
撮影の準備について「長距離走みたいなものでした。撮影する前も2年くらいの準備期間があり、パンデミックの間にチャンスを得ました。チームを集め、誰が出演するかも決まって、あとはいつ実現するかでした。映画業界の人たちが仕事を必要としていた時期に、多くの仕事を提供することができました」と語り、自身の役作りや準備については「私の準備という点では、撮影のはるか前から準備をしていました。私たちの撮影では、感情的な面で要求されるものがとても大きく、1日に10シーンほど撮影していましたが、これが悪いことなのか良いことなのかはわかりません。酩酊状態だったと言えば、それは事実だと思います。私にとっては、彼女がどこにいるのか、その瞬間瞬間ではっきりしていたので、もはや図式化したり、筋道を立てたりする必要がなかったというか・・・撮影が始まるまでに、(レスリー(役)が)私の骨の髄まで染み込んでいたのです。撮影は間違いなく1つのスイッチでした。撮影が終わったとき、私はかなり壊れていたと思います(笑)」と、準備段階から役と同体化し、撮影が終わると燃焼し切ったという。
アルコール依存症から人生の再起を図る感動の物語—映画『To Leslie』(邦題『To Leslie トゥ・レスリー』)は、2023年6月23日(金曜日)より全国で公開される。
《STORY》テキサス州西部のシングルマザー、レスリー(アンドレア・ライズボロー)は、宝くじに高額当選するが数年後には酒に使い果たしてしまい、失意のどん底に陥る。6年後、行き場を失ったレスリーは、かつての友人ナンシー(アリソン・ジャネイ)とダッチ(スティーヴン・ルート)のもとへ向かうが、やはり酒に溺れ呆れられてしまう。そんな中、スウィーニー(マーク・マロン)という孤独なモーテル従業員との出会いをきっかけに、後悔だらけの過去を見つめ直し、母親に失望した息子のためにも、人生を立て直すセカンドチャンスに手を伸ばしはじめる。
公開: 2023年6月23日(金曜日)より全国ロードショー
監督: Michael Morris(マイケル・モリス)
脚本: Ryan Binaco(ライアン・ビナコ)
出演: Andrea Riseborough(アンドレア・ライズボロー)、Marc Maron(マーク・マロン)、Owen Teague(オーウェン・ティーグ)、Allison Janney(アリソン・ジャネイ)、ほか
配給: KADOKAWA
Andrea Riseborough女史のインタビューを読む限り、映画『To Leslie』の製作資金・予算の低さや新型コロナウイルスによる感染症パンデミック禍での撮影など、すべてをポジティブに捉えてきたようだ。新型コロナウイルスによる感染症パンデミック禍での撮影についても「レスリーを演じていたとき、常に人に囲まれてはいましたが、レスリーがバーに1人でいるような状況だったのです。私の相方のカリム・サラーにはあちらこちらで会いましたが、マイケルやラーキンはマスクやフェイスシールドをしていました・・・(笑)。支えてくれる素晴らしいアーティストもたくさんいましたし、セットから新型コロナウイルスの感染者を1人も出したくなかったので、みんながとても注意を払っていました。人が大勢いる部屋の中にいるのに親しくできないというのは、とても孤独でした。これはレスリーと観客の間のような関係を生んだと思います」と語っており、現場でのソーシャルディスタンスによって感じた孤独や、生じた空気感もうまく生かしている。