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特別展『恐竜博2019』が開幕—世界初公開のデイノケイルスとむかわ竜の全身復元骨格&日本国初公開の化石標本も展示

 
国立科学博物館 特別展『恐竜博 2019』
モンゴル科学アカデミー古生物学地質学研究所 ©︎ SAPIENS TODAY and Wingedicate Photo by Ryohei Ryan Ebuchi

テノントサウルスとデイノニクス

国立科学博物館 特別展『恐竜博 2019』

テノントサウルス 全身復元骨格(複製)/イェール大学 ピーボディ自然史博物館 ©︎ SAPIENS TODAY and Wingedicate Photo by Ryohei Ryan Ebuchi

国立科学博物館 特別展『恐竜博 2019』

デイノニクス 全身復元骨格(複製)/イェール大学 ピーボディ自然史博物館 ©︎ SAPIENS TODAY and Wingedicate Photo by Ryohei Ryan Ebuchi

1964年から1967年にかけてイェール大学の調査隊がアメリカ合衆国モンタナ州で発掘調査をした結果、3体の個体のデイノニクスに加え、植物食のイグアノドン類テノントサウルスの関節した後方の尾椎などの骨が同一の層準から一緒に見つかった。推定全長約6.5mのテノントサウルス1個体と、それより小型の推定全長約3mで俊敏な捕食者と考えられているデイノニクスの複数個体が一緒に見つかったことから、ジョン・H・オストロム博士はデイノニクスが集団でテノントサウルスを狩った証拠であると解釈した。その後、この考えが広まったことによって、世界中の数多くの復元図・再現図で集団で狩りをするデイノニクスの姿が描かれるようになったという。会場でもデイノニクスがテノントサウルスを狩る様子が再現され、展示されている。一方、同じ発掘場所でデイノニクスの尾椎の一つには、おそらく別のデイノニクスの個体の左手第3指の末節骨が、椎体と、伸長した血道弓の間に挟まるようにして発見され、保存されている。2007年にBrian T. Roch(ブライアン・T・ローチ)とDaniel L. Brinkman(ダニエル・L・ブリンクマン)は、この標本の観察に基づいてデイノニクス同士の共食いの可能性を指摘している。

マイアサウラ

国立科学博物館 特別展『恐竜博 2019』

マイアサウラ 親子 全身復元骨格(実物)/国立科学博物館 ©︎ SAPIENS TODAY and Wingedicate, Photo by Ryohei Ryan Ebuchi

マイアサウラ親子の全身復元骨格が展示されている。恐竜の中には子育てをしていた種がいたという可能性が初めて示唆された恐竜として、1979年に良い母親トカゲを意味する「マイアサウラ」という属名がつけられた。ハドロサウルス類の一種で、個体から成体まで様々な成長段階の標本が最も多く発見されている恐竜であり、巣と考えられている小高い塚の中央にあるくぼみ状の構造も河川氾濫原の同一層準に複数個密集して発見されている。

ベールを脱いだ謎の恐竜

デイノケイルス

国立科学博物館 特別展『恐竜博 2019』

デイノケイルス 全身復元骨格(複製)/モンゴル科学アカデミー古生物学地質学研究所 ©︎ SAPIENS TODAY and Wingedicate, Photo by Ryohei Ryan Ebuchi

 

特別展『恐竜博 2019』

 

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