セサミストリートでルイスを演じたエミリオ・デルガードが逝去—日本国でも番組の顔として子どもたちに愛された名俳優
世界150以上の国と地域で愛され続けているセサミストリートでルイスを演じたエミリオ・デルガード氏が逝去した。81歳だった。記事を読み進めよう。
Sesame Street: Sing/Canta / We’re All Wonders
エミリオ・デルガード演じるルイスが「Sing」(シング)※スペイン語で「Canta」(カンタ)を歌う様子が収められている映像と、ルイスがエルモとアビー・カダビーに絵本『We’re All Wonders』(ウィー・アー・オール・ワンダーズ)を優しく語りかけるように読み聞かせている映像が、セサミストリートのYouTubeチャンネルで公開されている。若き日のルイスと近年のルイスをご紹介させていただき、ここに追悼する。ありがとう、ルイス。
Sesame Street(セサミストリート)は、世界中のすべての子どもたちが“かしこく”“たくましく”“やさしく”育つことを支援し、研究結果に基づいた各国・各コミュニティのニーズや文化に合ったコンテンツ、メディア、教育プログラムを提供しているアメリカ合衆国の501(c)(3)=非営利組織 Sesame Workshop(セサミワークショップ)/旧・Children’s Television Workshop(チルドレンズ・テレヴィジョン・ワークショップ)によって制作され、1969年11月10日にスタートした子ども向け教育テレビ番組。
アメリカ合衆国ニューヨーク州マンハッタンにあるとされる架空のストリート“セサミストリート”と、セサミストリートにあるとされるテラスハウスを舞台に、マペティア(パペティア)/映画製作者/プロデューサー/カートゥニストのJim Henson(ジム・ヘンソン)が創作した“マペット”と呼ばれる個性豊かで独創的なキャラクター:Elmo(エルモ)、Cookie Monster(クッキーモンスター)、Big Bird(ビッグバード)、Oscar the Grouch(オスカー・ザ・グラウチ)、Bert(バート)、Ernie(アーニー)、Grover(グローバー)たちと、ヒューマンキャストと呼ばれる俳優・女優たちが、様々なコーナーを繰り広げる。また、各界の著名人やセレブリティがゲストとして出演し、マペットたちと共演。1969年に誕生して以来、世界160以上の国と地域で愛され続け、世界の放送業界でも名誉と権威のあるEmmy Awards(エミー賞)を多数受賞し、いまもなお毎年新たな複数の受賞によって記録を更新し続けている。ここ日本国でも1971年からNHKで放送、2004年から2007年までテレビ東京系列で日米共同制作版が放送され、大人気を博した。現在、日本国では、U-NEXTでテレビシリーズや特別番組、ドキュメンタリー番組、日本国未公開シリーズ、絵本の体験型読み聞かせ動画、電子書籍を配信しているほか、セサミストリート日本公式のソーシャルメディアやYouTubeチャンネルでコンテンツを配信、さらに教育分野では金融教育プログラム『夢をえがき、計画をたて、行動する:みんなで考えるファイナンシャルエンパワーメント』や小学校向け教育プログラム『セサミストリートカリキュラム』、医療分野では医科・歯科クリニック&病院向けプログラム『セサミストリートクリニック ファーマシーメンバープログラム』など、様々なイニシアティブやブランド、プログラムを展開している(2021年11月現在)。
Sesame Street
https://www.sesamestreet.org
Sesame Workshop
http://www.sesameworkshop.org
セサミストリート ジャパン
http://sesamestreetjapan.org
セサミワークショップ 日本事務局
https://www.sesameworkshop.org/ja
セサミストリートのルイス、Emilio Delgado氏が亡くなった。日本国でもセサミストリートの放送がスタートした1971年に番組に初めて登場したルイスは、当時の番組の顔として番組を見ていた多くの日本人の記憶に残っているはずだ。マペットや子どもたちに優しく語りかけるように話す姿、英語とスペイン語を交えて話し歌う姿も印象的だった。テレビシリーズには2016年まで出演、その後も事ある毎に番組や映像コンテンツ、イベントにゲスト出演し、50年以上に渡って出演したことになる。セサミワークショップは、彼の功績を「メキシコ系アメリカ人として最長出演記録を達成」と讃えた。彼が出演する度に、いま番組を見ている子どもたちから昔番組を見ていた大人や往年のファンまでが沸く。存在感のあるヒューマンキャストの1人だった。セサミストリートの住人が亡くなると、自分の家族・親族が亡くなったのと同じように悲しく淋しい。そう感じるのは、番組やコンテンツを通してヒューマンキャストやマペット、パペティアが誰よりも近い隣人として、ファミリーとして、私たち一人ひとりに寄り添ってくれているからだろう。心よりEmilio Delgado氏のご冥福をお祈り申し上げます。ありがとう、Luis。ありがとう、Emilio Delgado。