セサミストリートに韓国系アメリカ人のマペット ジヨンが新たに登場—感謝祭に放送される特番にジム・リーや大坂なおみ等も出演
セサミストリートを手掛けるセサミワークショップが、感謝祭に放送するファミリー特番と新たに登場する韓国系アメリカ人のマペットを発表した!記事を読み進めよう!
世界150以上の国と地域で愛され続けている子ども向け教育テレビ番組『Sesame Street』(『セサミストリート』)に韓国系アメリカ人のマペット Ji-Young(ジヨン)が新たに登場し、アメリカ合衆国現地時間2021年11月25日(木曜日)感謝祭に放送されるファミリー特番でデビューする。
セサミストリートをはじめとするテレビ番組や子どもの教育プログラムを手掛けるアメリカ合衆国の501(c)(3)(非営利組織)Sesame Workshop(セサミワークショップ)は、アメリカ合衆国をはじめ、世界中でアフリカ系住民や中国人・中国系住民、韓国人・韓国系住民、日本人・日系住民などへの人種差別や憎悪犯罪が急増したことを受けて展開している人種間の平等・公平に関する取り組みComing Together(カミング・トゥギャザー/みんなが1つに)の一環として、アジア太平洋諸島にルーツを持つ人々のコミュニティと豊かな多様性を讃えるファミリー特番『See Us Coming Together: A Sesame Street Special』を感謝祭に放送することと、パペティアのKathleen Kim(キャサリーン・キム)が操演する7歳の韓国系アメリカ人の女の子のマペット ジヨンが初登場し、ファミリー特番でデビューすることを明らかにした。
ファミリー特番『See Us Coming Together: A Sesame Street Special』は、子どもが親子・家族で一緒に見ることができるように、また、人種に関するあらゆる背景を持つ家族をサポートするために制作され、人種や文化の多様性を尊重し、アジア太平洋諸島にルーツを持つ人々への人種差別に反対する内容が含まれるほか、アジア太平洋諸島にルーツを持つ人々が“永続的な外国人”と見なされることが多い西側諸国で直面する差別の一例として、ジヨンが他の子どもから「(母)国に帰れ」と言われる差別発言・事件も取り上げられる。さらに映画『Shang-Chi and the Legend of the Ten Rings』(邦題『シャン・チー/テン・リングスの伝説』)で主人公Xu Shang-Chi / Shaun(シャン・チー/ショーン)を演じた俳優のSimu Liu(シム・リウ)、女優のAnna Cathcart(アンナ・カスカート)、DCで『Batman』(『バットマン』)などを描いているコミックブックアーティスト/脚本家/出版者のJim Lee(ジム・リー)、シェフのMelissa King(メリッサ・キング)、テレビパーソナリティのPadma Lakshmi(パドマ・ラクシュミ)、プロテニス選手の大坂なおみなど、アジア太平洋諸島にルーツを持つ豪華ゲストも出演、マペットのジヨンやElmo(エルモ)、Cookie Monster(クッキーモンスター)、Big Bird(ビッグバード)、Abby Cadaby(アビー・カダビー)、Tamir(タミール)らと共演し、1960年代から1970年代に放送されたエピソードの中で何度も歌われてきた名曲で、近隣に住む人々の職業に焦点を当てた楽曲「The People in Your Neighborhood」(ザ・ピープル・イン・ユア・ネイバーフッド/あなたの近隣の人々)を再考した新曲「See Us Coming Together」(シー・アス・カミング・トゥギャザー)を、ジヨンがリードして全員で歌う。新曲には、あらゆる背景を持った子どもでも“なりたいものになれる”というメッセージが込められているという。
ファミリー特番について、セサミワークショップ エグゼクティブヴァイスプレジデント/開発・製作担当のKay Wilson Stallings(ケイ・ウィルソン・スターリングス)は「セサミワークショップの使命は、子どもたちがより賢く、より強く、より優しく成長するのを助けることです。今日、私たちは、価値あるすべての人種、民族、文化の子どもたちと家族に彼らのユニークなアイデンティティを力づけることで、その使命を進展させます。See Us Coming Togetherは、共感と受容を促し、アジア太平洋諸島(にルーツを持つ)の人々のコミュニティを盛り上げる魅力的なストーリーで、セサミストリートの誇り高き表現のレガシーを引き継いでいます」とコメントを寄せ、セサミストリートに長年出演しているキャストメンバーで、日系アメリカ人である俳優/演出家の村岡アランは「子どもたちは、自分と同じような人が画面や物語で表現されているのを見ると心強いです。子どもたちが自分が誰であり、誰になりたいかを理解するのをサポートします。セサミストリートのこの特別なシーズンと将来のシーズンでたくさんの家族にジヨンを知ってもらえるのが楽しみです。そして、私たちの近隣のアジア太平洋諸島(にルーツを持つ)の人々を讃えましょう!」とコメントを寄せた。また、ファミリー特番に出演するジム・リーは、ジヨンや村岡アランらと一緒に写った写真と共に「セサミストリートへの出演を発表できることをとても嬉しく、わくわくし、光栄に思います。この感謝祭の日、新しい居住者である7歳の韓国系アメリカ人の女の子Ji-Youngを迎えました!これらの言葉を書くことさえクレイジーでシュールですが、若い移民の少年として・・・」と自身のTwitterアカウントにツイートし、移民の韓国系アメリカ人として自身とジヨンを重ねている。
セサミストリートのファミリー特番『See Us Coming Together: A Sesame Street Special』は、アメリカ合衆国現地時間2021年11月25日(木曜日)の感謝祭にHBO MaxのCartoonito、PBS KIDS、セサミストリートのYouTubeチャンネルやソーシャルネットワーク(Facebookページ・Instagram等)など、様々なプラットフォームで観ることができる。
アジア系(韓国系)アメリカ人のマペットとしては初登場だが、アジア系のマペットの登場は初ではない。実は、セサミストリートには、アジア系のマペットがたくさん存在し、活躍している。日本人、インド人、バングラデッシュ人のマペットのほか、日本国、インド共和国、バングラデッシュ人民共和国、中華人民共和国生まれのモンスターや動物のマペットも!セサミストリートは、放送開始当初からヒューマンキャストも、マペットも、パペティアも、制作スタッフも、人種や肌の色、文化などの壁を取っ払い、放送・活動を続けていまに至っている。なので、珍しいことではないのだが、アフリカ系住民への人種差別や憎悪犯罪がいままで以上に表面化して起こったBlack Lives Matter以降、また、新型コロナウイルスによる感染症のパンデミック禍で今度はアジア系住民への人種差別や憎悪犯罪が急増したことを受け、今回のファミリー特番では韓国系アメリカ人のマペット Ji-Youngがフィーチャーされる形となる。根深く、まだまだなくならない人種差別と憎悪犯罪だけど、これも子どもの頃からの教育や環境でなくせるはず。セサミストリートは、一番の有効的手段である。