• HOME
  • NEWS LIST
  • Art , Interview
  • スヌーピーミュージアム開館1周年記念展、ピーナッツ・ギャング大集合―徹底ガイド&インタビュー

スヌーピーミュージアム開館1周年記念展、ピーナッツ・ギャング大集合―徹底ガイド&インタビュー

 
© Peanuts Worldwide LLC

進化していくスヌーピーミュージアム―
ピーナッツ・ギャング・オールスターズ!の見どころ

© Peanuts Worldwide LLC

日本国初公開を含む原画80点が来日

スヌーピーミュージアム開館1周年記念展『PEANUTS GANG ALL STARS!』(ピーナッツ・ギャング・オールスターズ!―ともだちを紹介してよ、スヌーピー。)では、日本国初公開を含む80点の貴重な原画が展示されている。アメリカ合衆国のCharles M. Schulz Museum and Research Center(チャールズ M. シュルツ美術館&リサーチセンター)以外で原画を見ることができるのは、スヌーピーミュージアムだけ。その他の展覧会では、ほとんどが複製品(レプリカ)の展示なのだという。一つひとつの原画や展示、表示されている英語とその日本語訳をじっくり見て、Charles M. Schulz(故・チャールズ M. シュルツ)に思いを馳せることで、『PEANUTS』(ピーナッツ)の魅力を感じ、新たな発見も生まれる。

①ピーナッツ・ギャング大集合(『ピーナッツ』原画(部分)/1990年1月27日)
© Peanuts Worldwide LLC

②ライナスの大切な安心毛布をつけ狙うスヌーピー(『ピーナッツ』原画(部分)/1960年1月10日)
© Peanuts Worldwide LLC

③スヌーピーとチャーリー・ブラウン(『ピーナッツ』原画(写真)/1994年9月4日)
© Peanuts Worldwide LLC

④スヌーピーとウッドストック(『ピーナッツ』原画(写真)/1996年2月10日)
© Peanuts Worldwide LLC

①の原画は、映画のチケットを買うために列を作るギャングたち。Charles M. Shulz(故・チャールズ M. シュルツ)が少年時代、土曜日の午後になると近所の映画館に出掛けてチケットを買うために並んだ楽しい思い出が色濃く反映された情景が描かれている。②の原画は、Linus(ライナス)とSnoopy(スヌーピー)のブランケット(安心毛布)の取り合いの場面。Snoopy(スヌーピー)は追いかけっこをするのが楽しいのか、それとも本当にブランケット(安心毛布)が欲しいのか・・・コミックを読んでいても2人の関係性にはほっこりしてしまう。③の原画(写真)は、Snoopy(スヌーピー)とCharlie Brown(チャーリー・ブラウン)がお互いに必要とし、必要とされる関係性であることがわかり、お互いのそうした気持ちはコミックのはしばしから読者に伝わっている。④の原画(写真)は、Snoopy(スヌーピー)とWoodstock(ウッドストック)。Snoopy(スヌーピー)はWoodstock(ウッドストック)がさえずる意味がわかり、Woodstock(ウッドストック)はSnoopy(スヌーピー)の気持ちを理解できる。ふたりの関係性を通して、Charles M. Schulz(故・チャールズ M. シュルツ)は『PEANUTS』(ピーナッツ)に心やさしい側面を描き出し、掘り下げた。

より愛着が湧くこだわった展示方法と工夫

© Peanuts Worldwide LLC

© Peanuts Worldwide LLC

スヌーピーミュージアムは、展覧会開催毎に進化し続けている。今回の展覧会では、過去の展覧会に増して展示方法にもこだわり、意味を持たせていることが明らかになった。スヌーピーミュージアム 館長の中山三善さんは、「それぞれのキャラクターのコーナーには窓があるので、是非、その窓を覗いてみてほしい。向こう側には、別のキャラクターが見えるはず。実は、この窓には意味があり、それぞれのキャラクター同士の「想い」を表現している。私たちは“恋窓”(こいまど)と呼んでいる」と語り、“窓”の意味を明かしてくれた。スヌーピーミュージアムではお馴染みとなっている覗き穴も、今回は“PEANUTS GANG”(ピーナッツ・ギャング)が描かれているので覗き穴もチェックしよう。Peppermint Patty(ペパーミントパティ)とMarcie(マーシー)の原画が展示されている大きな黒板に描かれたアメリカ合衆国の地図は、開館1周年記念のロゴも手掛けたブックデザイナーの祖父江 慎さんが手描きで描いたもので、そこにはCharles M. Schulz Museum and Research Center(チャールズ M. シュルツ美術館&リサーチセンター)があるアメリカ合衆国カリフォルニア州ソノマ郡サンタ・ローザの位置も描かれており、『PEANUTS』(ピーナッツ)がどこで誕生したのかも知ることができる。

© Peanuts Worldwide LLC

© Peanuts Worldwide LLC

それぞれのキャラクターたちの性格や特徴を掴める展示になっており、フォトスポットにもなっている。今回、スヌーピーミュージアム内外にはたくさんのフォトスポットが登場。来場者がギャラリー内のほとんどのエリアを撮影できることになった。自分にどこか似ているキャラクター、自分のお気に入りのキャラクターや展示を見つけて一緒に写真を撮影するのも良いだろう。

Flo Rida(フロー・ライダー)の豪華衣装も展示

© 2015 The Wendy Williams Show
© 2015 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved. PEANUTS © Peanuts Worldwide LLC

© Peanuts Worldwide LLC

ラッパー/シンガー/ソングライターのFlo Rida(フロー・ライダー)が、20th Fox Television『The Wendy Williams Show』(ザ・ウェンディ・ウィリアムズ・ショー)の映画『The Peanuts Movie』(邦題:I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE)特別番組に出演した際に着用した衣装。ファッションデザイナー/衣装デザイナーのValeria Alvez(ヴァレリア・アルベス)が、Charlie Brown(チャーリー・ブラウン)の服をモチーフにして、Tシャツにスパンコールやラメ加工を施してカスタムメイドした豪華な衣装に仕上がっている。

“観る”、そして、“体験する”オリジナル映像

© Peanuts Worldwide LLC

© Peanuts Worldwide LLC

© Peanuts Worldwide LLC

世界で唯一、スヌーピーミュージアムだけでしか見ることができないオリジナル映像は、展覧会開催毎に話題になっている。今回は、オープニング・シアターとして、ベートーベンをこよなく愛するトイピアノの名手Schroeder(シュローダー)が奏でるピアノの音色に合わせてSnoopy(スヌーピー)が音符と遊んだり、Woodstock(ウッドストック)が登場したりするオリジナルアニメーション「シュローダー&スヌーピー」(制作:ROBOT(ロボット))が上映されている。また、ギャラリーの終盤にある、特設シアターでは、インタラクティヴ・シアターとして、Snoopy(スヌーピー)が指揮する「PEANUTS GANG」(ピーナッツ・ギャング)のオーケストラがベートーベン第九(交響曲第9番)を演奏するオリジナルアニメーション「PEANUTS GANG ORCHESTRA」(ピーナッツ・ギャング・オーケストラ!/制作:WOW)が上映され、来場者が観客席に座るとキャラクターが手を振ったり、演奏を始めたりするインタラクティヴな仕掛けになっている。お気に入りのキャラクターが表示してある観客席に座ってみよう!

 

© Peanuts Worldwide LLC

 

続きを読む
3 / 5
 
error: