展覧会「クマのプーさん」展がPLAY! MUSEUMで開幕—原画約100点と物語、詩が響き合う百町森でプーさんと仲間たちに出会う
子どもから大人までみんなが大好きな『クマのプーさん』の物語と世界をたどる展覧会がPLAY! MUSEUMで開幕した!どのような展覧会になっているの!?記事を読み進めよう!
絵とことばが響き合う百町森
PLAY! MUSEUMのハイライトとも言える隋円形の展示室が、クマのプーさんの物語の舞台となっている百町森(100エーカーの森)をイメージした空間に!緑色・青色・黄色・赤色の大きな布が広がる空間には、絵本『クマのプーさん プー横丁にたった家』の最終章に登場する魔法の場所“ギャレオン・ラップ”を想起させる坂(スロープ)や階段、東京・橿原村の木材を活用したいきもののような展示ケースがあり、桃色や紺色の額縁にE. H. シェパードが描いた小さな原画が宝物のように収めれらている。
絵本『クマのプーさん』と詩集『クリストファー・ロビンのうた』、この2つの作品の世界が1つの場所にあるということを意識してデザインしました。最初に「百町森を作ってほしい」「百町森の中を歩いて原画に出会う経験をするような展示空間を作ってほしい」とのことでしたので、テクスチャーを含めて百町森はどういう森だろうということも考え、1つは全体が見通せないというものがあるといいなと。最初に入ったところで全部が見えるのではなく、木の下や坂道から少しずつ色々な角度で絵を見て、最後階段の上に立ったときに森の上から一望でき、ギャレオンの丘でクリストファー・ロビンとプーさんがゆっくり話したような体験ができる空間を考えました。(齋藤名穂) | 展示ケースは、自分の事務所でもシュミュレーションをしていたのですが、不思議なフレームに絵と文字が一体化されていて、物語もことばとしてスッと入ってきますし、絵の良さも入ってくるので、予想以上に素晴らしく、実際に見て感激しました。(田部井美奈)
百町森には、1950年代から1960年代にダットン社のシリーズ新装版のためにE. H. シェパードが描いた原画約100点が展示。絵本『クマのプーさん』と絵本『クマのプーさん プー横丁にたった家』の原画はもちろん、『クマのプーさん』シリーズの中で意外と知られていない詩集『クリストファー・ロビンのうた』と詩集『クマのプーさんとぼく』の原画も!表紙・裏表紙や見返し、扉絵的に描かれた1枚絵のような絵、3つのお話に絵をたくさんつけて出版し直している絵本のために描かれた絵もある。詩集『クリストファー・ロビンのうた』と詩集『クマのプーさんとぼく』の原画は、1950年代から1960年代にこの2冊をまとめた本と、2冊からの抜粋集を出版するためにE. H. シェパードが描いた原画がいくつかの詩と共に展示されており、ミュージシャンの坂本美雨による詩(一部)の朗読も聞こえてくる。
カラーを中心とした100点くらいの絵が色々な形で展示されていますが、作品の点検をする修復師の方も言っていたのは「昨日描かれたみたいだ」と言うくらい綺麗で、色鮮やかです。いままでほとんど展示されていないんですよね。今回のリリース等には特に書いていないんですが、“多分”日本で展示されたことはありません。なのですが、ペンギン・ランダム・ハウスの記録によると、日本で13会場くらい巡回して展示したことがあるとなっていて、13会場を巡回した展覧会はあったんですけど、そこには展示されていなくて、今回監修に入っていただいている先生や他の方も「観たことがない」と言うので、“多分”初めて公開されるものです。ただはっきり言えないので、言っていません。ほとんど展示されていない作品は、すごくフレッシュで見応えがあると思います。僕らが大切にしたいと思ったのは、絵とことばの関係です。お話を全部書いてしまうと展示として多すぎますし、物足りないとただ絵を見ているというよくわからないものになってしまいます。同じフォーマットの見開きが進行していくというのではない形で、どのようにしたらストレスなくお話と絵の世界に入り込んでいけるかなということで、キャプションがあって絵があるのではなく、面としてデザインしてもらった方がいいのではないかと思い、デザインしていただきました。
毎回、PLAY! MUSEUMに入館する前からワクワク、ウキウキするのだが、今回の企画展示「クマのプーさん」展もセンスの良い会場&展示になっていてワクワク、ウキウキが止まらなかった!Pooh A to Z、百町森、アッシュダウンの森のきろく、すべてに『クマのプーさん』の優しくのんびりした雰囲気とユーモアが漂う。そして、子ども向けの物語・詩と絵ではあるけれど、大人の私たちが忘れかけている人生において大切なものとは何かを教えてくれる。約100点の原画も鮮やかで、それぞれのシーンやキャラクターにゆったりとした刹那と動きがあり、物語の世界にのめり込んでしまうくらい素敵な原画となっている。百町森の階段に座った瞬間、PLAY! MUSEUMに来た誰もが物語のおわり:アッシュダウンの森の頂上にある魔法の場所“ギャレオン・ラップ”で、学校に通う年齢になったChristopher Robinと、Poohのお別れのやりとり——“Pooh, when I'm--you know--when I'm not doing Nothing, will you come up here sometimes?(プー、ぼくがいなくなってもここに来て何もしないってことをしてくれる?)”、“Pooh, promise you won't forget about me, ever. Not even when I'm a hundred.(ねぇプー、ぼくのことを忘れないと約束して。ぼくが100歳になっても。)”を思い描くだろう。内覧会に出席したSAPIENS TODAY|サピエンストゥデイ公式アンバサダーの加藤倖都さん(俳優/モデル)は、「『クマのプーさん』について改めて学ぶことができたPooh A to Z、物語と詩、70年以上も前に描かれたとは思えない新鮮な原画が響き合う百町森、映像と音、森の香りが流れるアッシュダウンの森のきろくすべてに癒され、なんだかいつも以上に優しい気持ちになれました!僕もPLAY! MUSEUMでプーさんたちと一緒に素敵な時間を過ごせました!」と感想を語った。