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深堀隆介展「金魚鉢、地球鉢。」が上野の森美術館で開幕—人生と生活の中から生まれた遊び心あふれる“深堀金魚”の全貌に迫る

本物と見間違えるくらいリアルな金魚(絵)を描く現代美術家 深堀隆介氏の展覧会が、東京・上の森美術館で開幕した!どのような展覧会になっているの!?記事を読み進めよう!

 
深堀隆介展「金魚鉢、地球鉢。」
金魚酒 命名 出雲なん/2019年/作 深堀隆介 ©︎ SAPIENS TODAY and Wingedicate, Photo by Ryohei Ryan Ebuchi

Goldfish第6章 新展開 — 生まれつづける金魚たち

深堀隆介展「金魚鉢、地球鉢。」

僕の金魚園/2021年/作 深堀隆介 ©︎ SAPIENS TODAY and Wingedicate, Photo by Ryohei Ryan Ebuchi

深堀隆介展「金魚鉢、地球鉢。」

僕の金魚園/2021年/作 深堀隆介 ©︎ SAPIENS TODAY and Wingedicate, Photo by Ryohei Ryan Ebuchi

深堀隆介の無限の創作と表現、そしてさらなる展開として、古桶の中に平面化されたキャラクター的な金魚絵を描いた作品や、木版に神秘的な金魚の鱗のみを描いた作品なども紹介され、これからも日々試行錯誤を繰り返し、独自の手法・技法と作品を進化させる深堀隆介の展望が見えてくる。平面化されたキャラクター的な金魚絵の作品は、現在、東京・東京シティビューで開催されている展覧会『サンリオ展 ニッポンのカワイイ文化60年史』でもサンリオとコラボレーションした作品が展示されているので、そちらも必見。本展の一番最後に展示されている新作のインスタレーション『僕の金魚園』では、金魚すくいの出店が登場し、水槽の中やお椀の中にも透明樹脂で水が表現され、平面化されたキャラクター的な金魚絵が泳ぎ、水槽には気泡、水草、浮き草、水槽の中に落ちたポイやスマートフォンなども描かれている。また、展示室の壁面には、写実的な金魚や平面化されたキャラクター的な金魚、浮き草などの形に合わせてダイカットされた作品が混在して貼られているほか、水面や水中の気泡が照明とミラーボールの反射光で表現され、水草や金魚をすくう網も。深堀隆介は「「金魚鉢、地球鉢。」の“地球鉢”は、私が考えた造語で、“人間は地球に生きている金魚”を表現した」と語っており、『僕の金魚園』が展示されている部屋では観るものが金魚となって金魚鉢・地球鉢の中にいるかのような演出がされている。金魚すくいの出店の中にあるラジカセからラジオ番組も聞こえ、名古屋市栄にあるとされる架空の公開スタジオから放送される6つの架空の番組が5分間隔で流れる。深堀隆介が「屋台の中で流れているラジオは、自分のスマートフォンで録音したんですよ!聞いてみてください!」と楽しげに教えてくれた。どこか懐かしさや、深堀隆介の遊び心あふれる“深堀ワールド”と新たな挑戦を感じることができる。

Goldfishインタビュー — 辛いときでも作品を作り続けた

深堀隆介展「金魚鉢、地球鉢。」

深堀金魚をじっくり観賞する加藤倖都さん ©︎ SAPIENS TODAY and Wingedicate, Photo by Ryohei Ryan Ebuchi

深堀隆介展「金魚鉢、地球鉢。」

インスタレーション『僕の金魚園』を楽しむ加藤倖都さん ©︎ SAPIENS TODAY and Wingedicate, Photo by Ryohei Ryan Ebuchi

本展の内覧会にSAPIENS TODAY|サピエンストゥデイのアンバサダーを務める俳優の加藤かとう倖都さいとが出席し、深堀隆介に作品作りをしているときの気持ちを尋ねると、深堀隆介は「没頭しているというよりは、この作品に取り組んで楽しいと思ったら趣味になる。でも、僕は違って、辛いときがあっても作品を作り続けた。辛いときでも作品を作ることで、その作品がより一層素敵なものになったり、違う表現ができたりして、新しい発見もした。だから辛いときでも創作は続けている。それは俳優さんや他の職業でも同じことが言えると思う」と答え、加藤倖都は「エンターテインメントの仕事にも共通するものがあると思いました。深堀さんは、飼っていた金魚から始まり、お金がないときは段ボールに描いたりと、試行錯誤も。そこに深堀さんの金魚と表現することへの愛と苦労を、そして作品に深堀さんの“生きる”ということと色々な思いを感じました。深堀さんの素敵な世界観に触れてたくさん学ぶことができた貴重な時間でした。」と、深堀隆介と作品に出会ったことで感じたこと、学んだことがたくさんあったという。

深堀隆介が美術を諦めかけたときに次のステップに繋がるヒントを自身の人生と生活の中や、身近なところから見出し、日々試行錯誤をしていまに至っている姿と、彼が生み出した独自の手法・技法、作品は、多くの人々や若者たちの“生かされ生きる”ヒントにもなるだろう。深堀隆介の創作の全貌と“深堀金魚”の変遷はもちろんだが、何よりもまず、まるでそこに生きているかのように優雅に泳ぐ美しい金魚(絵)と、世界中の人々を魅了する深堀隆介のアート&エンターテインメント=遊び心を楽しんでほしい。



深掘隆介展「金魚鉢、地球鉢。」は、来年2022年1月31日(月曜日)まで東京・上野の森美術館で開催。

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INFORMATION

日程: 2021年12月2日(木曜日)から2022年1月31日(月曜日)
時間: 10時00分から17時00分(入館は16時30分まで)
休館: 12月31日(金曜日)・2022年1月1日(祝日・土曜日)
会場: 東京・上野の森美術館(東京都台東区上野公園1-2)
料金: 一般 当日 1,600円(税込) 前売り 1,400円(税込) / 高校生・大学生 当日 1,300円(税込) 前売り 1,100円(税込) / 小学生・中学生 当日 800円(税込) 前売り 600円(税込) / 障がい者手帳をお持ちの方 ご本人様と付き添いの方1名様まで 無料 / 未就学児 無料
注意: 新型コロナウイルスによる感染症の感染拡大状況により、展覧会の内容・会期等が変更になる場合があります。変更の場合は、展覧会公式サイトで随時お知らせします。新型コロナウイルスによる感染症の感染拡大防止のため、入館時の検温と手指の消毒、マスク着用、ソーシャルディスタンス等が必須となります。
お問い合わせ: ハローダイヤル 050-5541-8600(9時00分〜20時00分)

 
現代美術家 深堀隆介 オフィシャルサイト
http://goldfishing.info

 

 

金魚絵師 深掘隆介展「金魚鉢、地球鉢。」

本物と見間違えるくらいリアルな金魚絵はもちろんだが、何よりも深堀隆介さんに感動する。深堀隆介さんとお話しをさせていただくと、真摯で、常に誰かを楽しませよう、誰かに楽しんでもらおうと、そんな気持ちがまっすぐに伝わってくる。そういう気持ちが作品にも表れ、世界中の多くの人々の美意識にも触れる、生命力あふれる神秘的な金魚絵となるのだろう。そして、どんなときも遊び心を忘れず、自身の人生や生活の中のリアル、身近から作品を生み続ける天才であり、アーティスト、エンターテイナーである。深堀隆介さんという“ひと”にもっと興味・関心が湧き、お話を伺いたいと思った。今回初登場の公式アンバサダーでもある加藤倖都さんも深堀隆介さんに会い、その情熱や作品に触れたことで良い刺激になり、感じたことや学んだことがたくさんあったようだ。是非、みなさんも“深堀金魚”を観に上野の森美術館へ!

 
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