アートｘサウナが融合した展覧会TikTok チームラボリコネクトがオープン—サウナと超自然現象的アートで“ととのい”本能を覚醒

チームラボリコネクトでは、入館から退館までの体験時間が100分と定められている。この時間内で、自由にサウナと冷水浴とアート浴・鑑賞（休憩）をするのも良いのだが、超温冷交代浴として、サウナを約5分〜10分、冷水浴を約1分〜2分、冷水浴後に風邪をひかないためにもタオルで体をよく拭き、座ってゆっくりアート浴・鑑賞（休憩）約10分以上、これを3セット繰り返すのがオススメ。個人差や体調等もあるので、各自無理のない時間設定をしてほしい。3セット以上は、一度上がった自律神経の機能が低下してしまい、逆効果になる医学的実験結果が出ているようだ。水分補給ができるように、更衣室内の温水シャワー室付近と冷水エリア付近に常温水と冷水2種が用意されたウォーターサーバーも設置されているので、脱水症状にならないようにこまめに水分補給をしよう。

古くから日本国にあるアートとサウナの文化

サウナといえば、公衆サウナの国として知られているフィンランド共和国が有名だが、実は、日本国も古くからサウナ文化があり、チームラボリコネクトのようなアートとサウナを融合した催しものも開催されていた。奈良・興福寺大乗院門跡の経覚が記した歴史書『経覚私要抄』によると、室町時代中期、当時の風呂は軽く汗を流す蒸し風呂（いまでいう熱したサウナストーンに水をかけて水蒸気を発生させ、体感温度を上げて発汗作用を促進するロウリュサウナのようなもの）で、風呂上がりに客人に茶をふるまう茶の湯“淋汗茶の湯”が催されていたことが記されている。“淋汗茶の湯”は、風呂場に屏風をたて、絵や香炉、花瓶で飾り、茶席には掛け字を二幅掛け、花を飾り、客が風呂からあがると、茶の点て方や茶を飲んで香りや味から産地を推測するなどして勝敗を競う遊び“闘茶”が行われ、これを見物する人々が遠方から集まった。闘茶の点心には、果物と素麺が出されていたことまでわかっている。そして、“淋汗茶の湯”は、後に“侘び茶”へと変わっていった。このような歴史的背景からも、日本国もサウナ、そして、アートxサウナの文化が古くから存在していたことがわかり、チームラボリコネクトは“淋汗茶の湯”の現代版と言える。

ここ数年のアートブームと、サウナ（による身体と精神の健康法）ブームの中で、この2つをうまく融合させた展覧会『チームラボ & TikTok, チームラボリコネクト：アートとサウナ 六本木』は、サウナ、冷水浴、アート浴・鑑賞によりサウナの概念を超越した体験と爽快感でととのい、人間の本能を呼び覚まし、覚醒させる。SARS-CoV-2 / COVID-19（新型コロナウイルスによる感染症）パンデミック禍での自粛疲れやリモートワーク疲れを癒すにも最適な場所になっている。担当者は、チームラボリコネクトの今後について「まだまだ試行錯誤を繰り返して改良していき、いつか常設のサウナ、チームラボリコネクトができれば」と語った。

展覧会『チームラボ & TikTok, チームラボリコネクト：アートとサウナ 六本木』は、2021年8月31日（火曜日）まで東京・六本木の特設会場で開催。