凝然国師没後700年 特別展『鑑真和上と戒律のあゆみ』が3月より開催—鑑真和上坐像を12年ぶりに寺外・45年ぶりに京都で公開
国宝 鑑真和上坐像が12年ぶりに寺外で、45年ぶりに京都で公開される凝然国師没後700年 特別展『鑑真和上と戒律のあゆみ』が開催される!どのような展覧会になるの!?記事を読み進めよう!
日本仏教の発展に大きな役割を果たした鑑真の遺徳を世界遺産 唐招提寺の寺宝によって偲び、明治時代に至るまでの戒律のおしえの歩みを宗派を超えた名宝によって紹介する凝然国師没後700年 特別展『鑑真和上と戒律のあゆみ』が、2021年3月27日(土曜日)より京都・京都国立博物館で開催される。
いまから1268年前、地位を捨て、5度に及ぶ渡航失敗と両目の失明などの危険を冒しながらも6度目にして日本国への渡航を果たした唐の高僧 鑑真の来日により、仏教伝来以来、新たに僧尼になる者が自分で自分に戒律を遵守することを誓う自誓授戒を主流としていた日本国に、僧尼・仏教徒が守るべき倫理規範である“戒律”が伝えられ、日本仏教における戒律制度と、新たに僧尼になる者が自分で自分に“戒”を誓うための儀式である授戒制度が確立し、日本仏教の質が飛躍的に高まり、大きな発展を遂げることになる。そして、戒律が重要な役割を果たした“新仏教”と呼ばれる仏教革新運動が最盛期の鎌倉時代には、唐招提寺の覚盛、西大寺の叡尊、泉涌寺の俊芿、東大寺の凝然が登場し、その教えを受けた律僧は民衆のために勧進(社会福祉事業や造像活動)を行い、大きな影響力を持った。中でも東大寺戒壇院や唐招提寺の長老を歴任した大学者である凝然は、全宗派の教学に通じ、現代でも仏教史の入門書として研究者必読の仏教史概説『八宗綱要』など多くの著作をのこし、鎌倉戒律復興運動の背骨にあった学問性を象徴する人物として知られる。
凝然が1321年に遷化して今年で没後700年の筋目に開催される凝然国師没後700年 特別展『鑑真和上と戒律のあゆみ』は、第1章「戒律のふるさと」、第2章「鑑真和上来日」、第3章「日本における戒律思想の転換点」、第4章「日本における戒律運動の最盛期」、第5章「近世における律の復興」で構成され、鑑真の来日から明治までの日本仏教の戒律の歴史を、唐招提寺の寺宝と宗派を超えた名宝と共に紹介する。763年に鑑真が遷化し、直弟子である忍基の指導によって造られた日本最古の肖像彫刻として名高い国宝 鑑真和上坐像が、普段は非公開で安置されている唐招提寺の御影堂の修理により12年ぶりに寺外、1976年(昭和51年)年に開催された『日本国宝展』以来45年ぶりに京都で公開されるほか、一昨年2019年に国宝に指定されたばかりの国宝 伝獅⼦吼菩薩⽴像、2016年に国宝に指定された国宝 興正菩薩(叡尊)坐像、世界遺産 元興寺所蔵の重要文化財 弘法大師坐像、東⼤寺戒壇院の凝然の⾃撰⾃筆で道宣の教えを説明した重要文化財『南山教義章』巻第二十九、さらに凝然の肖像画 凝然大徳像(東大寺蔵)をモデルに彫刻家/東京藝術大学大学院 教授の籔内佐斗司が遠忌のために委嘱を受けて制作した凝然国師坐像なども公開。会期中は、律宗管長 唐招提寺 八十八世長老の西山明彦師をはじめ、研究員や学芸員などによる記念講演会も催される。
凝然国師没後700年 特別展『鑑真和上と戒律のあゆみ』は、2021年3月27日(土曜日)から5月16日(日曜日)まで京都・京都国立博物館で開催される。
SAPIENS TODAY|サピエンストゥデイの読者のみなさまとCHALLENGER’S TV beehiveの視聴者のみなさまの中から抽選で3組6名様に、凝然国師没後700年 特別展『鑑真和上と戒律のあゆみ』のご招待券をプレゼントさせていただきます。詳しくは、次のページをご覧ください。
凝然国師没後700年 特別展『鑑真和上と戒律のあゆみ』
Priest Gyonen 700th Memorial Special Exhibition The Buddhist Legacy of Jianzhen (Ganjin) and His Successors
日程: 2021年3月27日(土曜日)から5月16日(日曜日)
時間: 9時00分から17時30分(入館は17時00分まで)
休館: 月曜日 ※ただし5月3日(祝日・月曜日)は開館、5月6日(木曜日)は休館
会場: 京都・京都国立博物館(京都府京都市東山区茶屋町527)
料金: 一般 前売り 1,600円(税込) 当日 1,800円(税込) / 大学生 前売り 1,000円 当日 1,200円(税込) ※要学生証提示 / 高校生 前売り 500円(税込) 当日 700円(税込) ※要学生証提示 / 中学生以下 無料 / 障がい者手帳をお持ちの方とその介助者1名 無料 / 音声ガイド貸出 600円(税込)
チケット: 前売券は3月26日(金曜日)まで公式サイト・チケットぴあ(Pコード:685-505)・ローソンチケット(Lコード:54971)・セブンチケット・イープラス・CNプレイガイド・主要コンビニエンスストアなどで販売
音声ガイド: 檀れい(女優)
主催: 京都国立博物館、律宗総本山 唐招提寺、日本経済新聞社、京都新聞、NHK京都放送局
特別協力: 華厳宗大本山 東大寺、真言宗泉涌寺派総本山 御寺 泉涌寺、真言律宗総本山 西大寺
協賛: 岩谷産業、カシオ計算機、NISSHA、日本通運、三井不動産
注意: 新型コロナウイルスによる感染症の感染拡大状況により、展覧会の内容・会期等が変更になる場合があります。変更の場合は、オフィシャルウェブサイトで臨時お知らせします。新型コロナウイルスによる感染症の感染拡大防止のため、入館時の検温と手指の消毒、マスク着用、ソーシャルディスタンス等が必須となります。
備考: 本展の観覧券(半券可)提示で4月26日(土曜日)より兵庫・神戸市立博物館で開催される展覧会『東山魁夷 唐招提寺御影堂障壁画展』の当日券を100円引きでご購入いただけます(ご本人様のみ有効、その他の割引サービスとの併用不可)。
お問い合わせ: 京都国立博物館 テレホンサービス 0570-525-2473
凝然国師没後700年 特別展『鑑真和上と戒律のあゆみ』
Priest Gyonen 700th Memorial Special Exhibition The Buddhist Legacy of Jianzhen (Ganjin) and His Successors
https://ganjin2021.jp
京都国立博物館
https://www.kyohaku.go.jp
学校の教科書にも掲載されている鑑真和上と、国宝 鑑真和上坐像。普段は非公開で唐招提寺の御影堂に安置され、特別公開時にのみ拝観することができる国宝 鑑真和上坐像が、御影堂の修理により12年ぶりに寺外、そして45年ぶりに京都で公開されるとあって、注目度が高い!さらに、宗派を超えた名宝や戒律を支えた祖師の遺品が一堂に会し、鑑真和上が戒律をもって“僧尼とは、仏教とはどうあるべきか”を明確にして日本仏教の質を飛躍的に高め、礎を築いた日本仏教の戒律の歴史を知ることができる貴重な機会になる。新型コロナウイルスによる感染症の予防と対策をして出かけよう!