日本書紀成立1300年特別展『出雲と大和』が開幕—神話を礎とする壮大な国家の構築とデザインの舞台となった重要地点から紐解く
天皇陛下・皇后陛下のお代替わりと改元に伴い、日本国の成り立ちや歴史が注目を集めるなか、古代日本を紐解く特別展『出雲と大和』が開催中!展覧会の見どころはいかに!?記事を読み進めよう!
黒塚古墳から出土し、木棺に埋葬された被葬者の頭部付近に直刀・剣・槍と共に布に包まれたか袋に入れられて置かれたと推定されている重要文化財「画文帯神獣鏡」。
大型の埴輪
メスリ山古墳出土の世界最大の重要文化財「円筒埴輪」が、復元・修理完成後に初公開、東京で初公開されている。また、宮山古墳から出土した、表面に黒斑のついた野焼き焼製大型埴輪も公開されている。
出雲(島根県)と大和(奈良県)の遺跡から出土した類似する埴輪を比較することができるのも見どころとなっている。
国宝 七支刀
石神神宮に伝わる宝剣で御神体に準ずる神宝の国宝「七支刀」。正史『日本書紀』に記載されている百済から献上された七枝刀(ななつさやのたち)=「七つの枝を持つ刀」を裏付けるもので、古代東アジアの情勢を知るうえで重要な史料となっている。
島根県や奈良県の古墳や墳墓からは、勾玉や管玉も多く出土している。出雲は、青銅器鋳造や碧玉製管玉の高度な製作技術を保有していただけでなく、皇室に伝わる“三種の神器”の一つでもある(出雲型)八尺瓊勾玉などを生産する玉造の拠点であったことや、日本海を通した大陸間交流によって多くのヒトやモノが行き交う結節点の役割を担い、ヤマト王権を支えた。ヤマト王権も出雲を特別かつ重要な地とみなしていた。
東京国立博物館 日本書紀成立1300年 特別展『出雲と大和』
編後
日本書紀や古事記、勾玉、出雲大社の心御柱・宇豆柱など、古代日本を語る上で重要な至宝が大集結!青銅器の多さにも圧倒される。大和民族の魂を感じよ!