日本書紀成立1300年特別展『出雲と大和』が開幕—神話を礎とする壮大な国家の構築とデザインの舞台となった重要地点から紐解く
天皇陛下・皇后陛下のお代替わりと改元に伴い、日本国の成り立ちや歴史が注目を集めるなか、古代日本を紐解く特別展『出雲と大和』が開催中!展覧会の見どころはいかに!?記事を読み進めよう!
出雲では、弥生時代中期に青銅器(銅剣・銅矛・銅鐸)を用いた祭祀が行われ、荒神谷遺跡や加茂岩倉遺跡など島根県各地の遺跡からは大量の青銅器が出土。今回、東京でまとめて公開されるのは約20年ぶりとなる荒神谷遺跡出土の国宝「銅剣・銅鐸・銅矛」計189点と加茂岩倉遺跡出土の国宝「銅鐸」のうち30個の多さに圧倒される。
国宝 銅鐸 / 絵画土器 / 弥生土器 / 石杵 / 古式土師器
出雲は、各地に先駆けて青銅器を用いた祭祀に終止符を打ち、巨大な墳丘墓を舞台に土器や勾玉、管玉などを用いた王に対する儀礼祭祀へと移り変わっていく。
第3章 大和 王権誕生の地
大和は、古墳時代に日本列島を代表する王権力組織=大王(のちの天皇)を中心とするヤマト王権が成立。ヤマト王権は、大陸間の交流を通して様々な文物や最先端の知識や技術を導入し、舶載品や模倣品などを各豪族に与えることで王権の基盤を固めていたと考えられている。祭祀文化については、政治や権力の象徴とする前方後円墳を築造し、葬送儀礼を主導していたことで、メスリ山古墳からは巨大埴輪、黒塚古墳からは大量の三角縁神獣鏡などが出土している。大和を中心とする古代日本は、東アジアに組み込まれ、国家としてまとまっていく。
重要文化財 画文帯神獣鏡
東京国立博物館 日本書紀成立1300年 特別展『出雲と大和』
編後
日本書紀や古事記、勾玉、出雲大社の心御柱・宇豆柱など、古代日本を語る上で重要な至宝が大集結!青銅器の多さにも圧倒される。大和民族の魂を感じよ!