展覧会『ムーミン展 THE ART AND THE STORY』開幕—トーベ・ヤンソンとムーミンの魅力を知る
トーベ・ヤンソンが実際に使用していた画材
トーベ・ヤンソンが実際に使用していた画材も展示されている。若い頃からインクを用いて風刺画やコミックスを描いてきたトーベ・ヤンソンは、線描の達人としても高く評価されている。
大人気となったムーミン
スウェーデン語で書かれた小説『ムーミンの彗星』と『たのしいムーミン一家』が、1950年にイギリス(連合王国)で翻訳、1951年にアメリカ合衆国で翻訳され、英語版として翻訳出版された。特にイギリス(連合王国)で高く評価され、夕刊紙の連載をきっかけに世界各国に配信されると、ムーミンはたちまち大人気を博し、ムーミンブームが巻き起こる。その後、グッズとして商品化されたほか、銀行やデパートの広告にもなっていく。銀行やデパートの広告の原画やスケッチ、ハンドメイド工房アトリエ・ファウニの人形など、貴重なコレクションも展示されている。
トーベ・ヤンソンと浮世絵
日本国とフィンランド共和国の外交樹立100周年を記念してトーべ・ヤンソンの作品と浮世絵が並べられて展示されている。テレビ・アニメーションの番組宣伝のために1971年と1990年の2度の来日を果たしたトーベ・ヤンソンは、タイトな仕事のスケジュールを終えると、観光地にも足を伸ばし、日本国の自然を満喫したという。富士屋ホテルにも滞在し、インクで描いたスケッチを残しており、そのスケッチも展示されている。いくつかの作品に浮世絵との類似や共通項を見いだすことができるほか、日本国愛を思わせる作品やエピソードも紹介されている。
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編後