特別展『国宝 東寺—空海と仏像曼荼羅』来週から開催、密教美術の最高峰が一堂に会す

国宝 兜跋毘沙門天立像／中国 唐時代／8世紀／東寺蔵

弘法大師空海にまつわる名宝と東寺に伝わる文化財の全貌を紹介する特別展『国宝 東寺—空海と仏像曼荼羅』が、来週2019年3月26日（火曜日）より東京・東京国立博物館 平成館で開催される。

平安京遷都に伴い、王城鎮護の官寺として西寺と共に京都に健立された東寺（真言宗総本山教王護国寺）は、中国・唐で密教を学んで帰国した弘法大師空海が823年に嵯峨天皇から賜り、真言密教の根本道場となった。東寺には、弘法大師空海が中国から持ち帰った絵画や工芸品、弘法大師空海の書の中でも最も格調が高く、最澄に宛てた三通の書状を貼り継いだ「風信帖」も守り伝えられている。

特別展『国宝 東寺—空海と仏像曼荼羅』は、4つの章から構成され、弘法大師空海にまつわる数々の名宝をはじめ、東寺に伝わる文化財の全貌を紹介する。弘法大師空海によって始められた鎮護国家の法会でもあり、真言宗で最も重要でかたく秘された儀式「後七日御修法」が行われる道場の様子が再現され、弘法大師空海が唐から持ち帰った国宝「密教法具」や重要文化財「金銅舎利塔」など1,200年に渡って守り伝えられている後七日御修法に関する寺宝が展示されるほか、国宝「十二天像」、国宝「五大尊像」も全幅で公開。弘法大師空海が密教の真髄を目に見えるかたちで表した21体の仏像からなる立体曼荼羅のうち、史上最多となる15体が展示され、そのうちの国宝11体は普段講堂では見ることができない、360度方向から御姿を公開。さらに、「曼荼羅のお寺」と呼ばれる東寺が所蔵する現存最古の彩色両界曼荼羅である国宝「西院曼荼羅（伝真言院曼荼羅）」をはじめ、長さ約5mにもおよぶ国内最大級の「甲本」「元禄本」と「敷曼荼羅」の4件を含む、多くの曼荼羅も公開される。東寺が1,200年に渡って弘法大師空海の教えとともに守り伝えてきた、美術品としても極めて高い質を誇る彫刻、絵画、書跡、工芸品など密教美術の最高峰が一堂に会す、多彩な展覧会となる（※一部展示替えあり）。

弘法大師空海にまつわる名宝と東寺に伝わる文化財の全貌を紹介する特別展『国宝 東寺—空海と仏像曼荼羅』は、2019年3月26日（火曜日）から6月2日（日曜日）まで東京・東京国立博物館 平成館で開催される。

フォトギャラリー