特別展『国宝 聖林寺十一面観音—三輪山信仰のみほとけ』が6月22日より開催—美しい国宝 十一面観音菩薩立像を東京で初公開
国宝 十一面観音菩薩立像が東京で初公開される特別展『国宝 聖林寺十一面観音 —三輪山信仰のみほとけ』が開催される!どのような展覧会になるの!?記事を読み進めよう!
国宝 十一面観音菩薩立像が東京で初公開される特別展『国宝 聖林寺十一面観音 —三輪山信仰のみほとけ』が、2021年6月22日(火曜日)より東京・東京国立博物館 本館特別5室で開催される。
特別展『国宝 聖林寺十一面観音 —三輪山信仰のみほとけ』は、かつて奈良・大神神社に付属する形で建てられた大神寺(鎌倉時代以降は大御輪寺)にまつられ、現在は奈良・聖林寺に安置されている国宝 十一面観音菩薩立像、江戸時代までは大神神社にまつられ、現在は奈良・法隆寺に安置されている国宝 地蔵菩薩立像、奈良・正暦寺に安置されている月光菩薩立像と日光菩薩立像、仏教伝来以前の日本国の自然信仰を示す三輪山禁足地の出土品などを公開。奈良時代に木心乾漆造りという技法で造像された数少ない天平彫刻のなかでも名品と称される国宝 十一面観音菩薩立像が初めて奈良県を出て東京で公開されることとなり、会場では、優雅な表情、均整のとれた八頭身のプロポーション、姿勢や仕草の美しさを360度ぐるりと観覧できるよう展示されるほか、国宝 地蔵菩薩立像、月光菩薩立像、日光菩薩立像が同じ1つの場所に集結し、再会を果たすのは約150年ぶりとなる。さらに大神神社の三ツ鳥居も再現され、三輪山信仰にも迫る。
仏教伝来以前の日本国・日本人は、自然に畏敬の念を抱き、山、滝、水、岩、樹木、草、花・・・すべての自然に魂・神が宿ると信じ、依り代として拝んでいた。これは世界各地の先住民にも共通して見られる自然信仰・自然崇拝である。その自然信仰・自然崇拝の形が現在まで続いているのが、奈良・三輪山を御神体とする大神神社。国家的に仏教を興隆した奈良時代には神と仏の接近に伴い、神社に付属する仏閣が建てられるようになり、大神神社にも大神寺が建立、仏像が安置された。明治元年、新政府により宗教政策の一環として神仏分離令(神道を仏教から独立させる令)が発せられると、仏閣は苦難にさらされ、大御輪寺の仏像も同寺の住職や周囲の人々によって近傍の寺院に移され、今日に至っている。
特別展『国宝 聖林寺十一面観音 —三輪山信仰のみほとけ』は、2021年6月22日(火曜日)から9月12日(日曜日)まで東京・東京国立博物館 本館特別5室で開催される。
日程: 2021年6月22日(火曜日)から9月12日(日曜日)
時間: 9時30分から17時00分
休館: 月曜日(ただし、8月9日(振替休日・月曜日)は開館)
会場: 東京・東京国立博物館 本館特別5室(東京都台東区上野公園13-9)
料金: 事前予約優先制 一般 前売日時指定券 1,400円(税込)当日券(会場販売) 1,500円(税込) / 大学生 前売日時指定券 700円(税込) 当日券(会場販売) 800円(税込) / 高校生 前売日時指定券 400円(税込)当日券(会場販売) 500円(税込) / 中学生以下・未就学児 無料日時指定券 無料 / 障がい者とその介護者1名 無料日時指定券 無料、音声ガイド 有料
注意: 新型コロナウイルスによる感染症の感染拡大状況により、展覧会の内容・会期等が変更になる場合があります。変更の場合は、展覧会公式サイトで臨時お知らせします。新型コロナウイルスによる感染症の感染拡大防止のため、入館時の検温と手指の消毒、マスク着用、ソーシャルディスタンス等が必須となります。
備考: 東京展終了後、来年2022年2月5日(土曜日)から3月27日(日曜日)まで奈良・奈良国立博物館 東新館で奈良展を開催。
お問い合わせ: ハローダイヤル 050-5541-8600
初めて奈良県を出て東京都内で初公開される国宝 十一面観音菩薩立像、そして国宝 地蔵菩薩立像、月光菩薩立像、日光菩薩立像、三輪山禁足地の出土品が一堂に会すのは、超奇跡で超貴重!これは見逃せない!世界各地の先住民も日本国・日本人も古来から太陽を神と崇め、自然には魂・神が宿るとして敬い、信仰し、大切にしてきたはずだったが、時代が進むにつれ、自然を軽視し、大切にしなくなった。魂・神が宿る=生かされ生きていることも意味するが、人はそれすら忘れ、いのちさえも軽視しているように感じる。Sustainable(サステナブル)やSustainability(サステナビリティ)が叫ばれる昨今だが、日本国・日本人が古来から大切にしてきたこころと、自然・いのちの尊さ、自然・いのちの素晴らしさも本展を通して再確認・再認識できるに違いない。