特別展『京都 大報恩寺 快慶･定慶のみほとけ』10月開催、慶派の名品を一堂に公開

重要文化財 釈迦如来坐像／行快作／鎌倉時代・13世紀／大報恩寺蔵

特別展『京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ』が、2018年10月2日（火曜日）より東京・東京国立博物館で開催される。

京都では“千本釈迦堂”として親しまれる「大報恩寺」が2020年に開創800年を迎えることを記念し、2017年に奈良・奈良国立博物館で開催された特別展『快慶 日本人を魅了した仏のかたち』と東京・東京国立博物館で開催された興福寺中金堂再建記念特別展『運慶』に続いて、特別展『京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ』が開催される。

求法上人義空によって発願された真言宗智山派の寺院として、鎌倉時代初期の1220年（承久2年）に京都に開創、人々の協力を得ながら次第に寺観が整えられ、その後に天皇からのお墨付きを得た御願寺として高い格式を誇る古刹「大報恩寺」。秘仏本尊「釈迦如来坐像」が祀られ、洛中（京都市内）最古の木造建造物として国宝に指定されている「本堂」が貴族から庶民まで幅広い信仰を集めた釈迦信仰の中心地となり、近くに京都を南北に縦断する千本通りがあることから“千本釈迦堂”の名で親しまれているほか、慶派仏師の快慶、肥後別当定慶（肥後定慶）、行慶が作った彫刻が多数残されている宝庫としても知られている。

特別展『京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ』は、快慶の弟子の行快が残した数少ない仏像のひとつで、年に数回しか公開されない大報恩寺の秘仏本尊・重要文化財「釈迦如来坐像」を寺外で初公開。そして、快慶が最晩年に手掛け、現在は霊宝殿に安置されている重要文化財「十大弟子立像」が10体揃って寺外で初公開され、本堂に安置されていた当初の形と本来の姿“釈迦とその10人の弟子”ということを考慮しながら重要文化財「釈迦如来坐像」を囲むように特別に同じ空間で展示される。さらに、運慶の弟子の肥後別当定慶（肥後定慶）が手掛け、重要文化財に指定されている唯一の六観音像でもある重要文化財「六観音菩薩像」も展示され、それぞれの立像を360度見ることができる。また、重要文化財「六観音菩薩像」は、会期前半の10月28日（日曜日）までは光背つきの本来の姿、会期後半の10月30日（火曜日）からは光背を取り外した特別な姿で公開し、背面の隅々まで精緻に彫刻された美しい背中を公開。大報恩寺に伝わる慶派の名品が勢揃いし、仏像が魅せる表情や魅力を堪能することができる。

特別展『京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ』は、2018年10月2日（火曜日）から12月9日（日曜日）まで東京・東京国立博物館で開催される。

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